活動報告

理科授業の向上

【出版情報】「問題を見いだす」理科授業-マンガでわかる導入場面-

問題解決の第一歩「問題を見いだす」場面はこうつくる!
本書の概要
理科授業の要である「問題解決」が子ども主体の学習になるかどうかは、「問題を見いだす」段階にかかっていると言っても過言ではない!子ども自身が問題を見いだしやすくなるような導入の工夫やポイントを解説するとともに、導入場面の授業実践23例をマンガで紹介。「注目」→「着目」の流れ、教師の声かけのコツなど、「問題を見いだす」ための工夫が満載の導入攻略本。
本書からわかること
「問題」は子ども自身が見いだすもの
現行の学習指導要領では「問題を見いだす力」を育成し、評価することが求められています。そのため、まずは一人一人が「個人の問題」を見いだせるようにすることです。最初から全体で「学級の問題」を設定したり、教師から問題を与えたりする授業では、一人一人の「問題を見いだす力」を育成することができません。「個人の問題」を見いだす場面では、教材やその提示方法を工夫し、視点を絞ることによって、ばらつきを軽減することができます。「個人の問題」を尊重しながら、それらを「学級の問題」として集約していく過程が大切なのです。
「注目」→「着目」の順番で問題へと導く
「注目」はある事象に対して視線を注ぐこと、「着目」はさらに関心を寄せて、仕組みや関係性などを考えることであると、本書では解釈しています。導きたい問題に向けて、どこに注目し、さらに何に着目すればよいのかを考えながら、子どもの視線が向かうようにするための工夫をします。その工夫とは、比較対象を効果的に提示したり、子どもの気付きを促すような声かけをしたりすることなどが挙げられるでしょう。本書では、「よい比較」のポイントや、教師の「キーフレーズ」なども詳しく解説しています。
導入場面23例をマンガで紹介!
本書では、3年の全単元から一場面ずつ&4~6年の重要な場面の計23例、導入場面の作り方を具体的に紹介しています。教師の声かけの工夫がよくわかるマンガ、「注目」→「着目」の流れがよくわかる授業展開モデルによって、実際の授業場面でどう機能しているかを確かめることができるでしょう
はじめに
第1章 理科授業で「問題を見いだす」とは
①小学校理科で大切にしたいこと
②「問題を科学的に解決する」とは
③問題を見いだすことがなぜ大切なのか
④「問題」とは何か
⑤「問題を見いだす力」の評価
⑥つい陥りがちな導入のダメ事例10
⑦「注目」と「着目」で導入を考えよう
第2章 子どもが「問題を見いだす」ための指導の工夫
①理科で「問題を見いだす」には直接体験が前提
②問題を見いだしやすくする「比較」の方法
③「よい比較」をするためのポイント
④問題の4つのタイプ
⑤「個人の問題」と「学級の問題」の違い
⑥「個人の問題」から「学級の問題」を設定する
⑦疑問をもつには「自分で気付くこと」が大切
⑧教師が知っていることを必ずしも子どもが知っているわけではない
⑨経験に個人差があるものはあらかじめ共通の体験をつくる
⑩子どもから問題が出ないのは環境づくりに原因あり
⑪導入で絞らないと観点が広がってしまう
コラム1 「問題を見いだす」ために必要な能力
第3章 第3学年の導入場面
①光と音の性質(音)
②風とゴムの力の働き(風)
③身の回りの生物
④太陽と地面の様子
⑤ものと重さ
⑥磁石の性質
⑦電気の通り道
コラム2 「なぜ」「どうして」が出たらどうする?
第4章 第4学年の導入場面
①金属、水、空気と温度(温度と体積)
②金属、水、空気と温度(ものの温まり方)
③雨水の行方と地面の様子
④季節と生物(春)
⑤月と星(月)
⑥電流の働き
コラム3 4年生以降は個人の問題をノートに記録しなくていいの?
第5章 第5学年の導入場面
①電流がつくる磁力
②ものの溶け方(溶ける量)
③流れる水の働きと土地の変化
④植物の発芽、成長、結実(発芽)
⑤振り子の運動
コラム4 予想まで考えを進めている場合、どうする?
第6章 第6学年の導入場面
①水溶液の性質
②燃焼の仕組み
③植物の養分と水の通り道
④てこの規則性
⑤土地のつくりと変化
コラム5 「よい問題」や「よい問題のつくり方」を共有しよう
おわりに

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