今回は、「集団と個人」をテーマにお話をしてきたいと思います。学校は一斉指導であることが一般的です。個別対応ならば、子どもたち個々人の学習スピードに合わせ、早くしたり遅くしたりすることができますが、一斉指導の場合は、たくさんいる子どもたちの、どのあたりの層に学習スピードを合わせるかを考えながら進めなければなりません。限られた時間の中で授業を完結させることは大切ですが、私の見た実践の中には、子ども個人の能力の育成から考えたとき、疑問を持たざるを得ない授業方法がありました。それは「見せかけの円滑な授業」と「先回り指導」です。詳しく見ていきましょう。