寺本貴啓のブログ

小学校理科「ノートの書き方」どうする?(4年後半~Ver.)

新学習指導要領では、
・差異点や共通点を基に、問題を見いだす力(第3学年)
・既習の内容や生活経験を基に,根拠のある予想や仮説を発想する力(第4学年)
・予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力(第5学年)
・より妥当な考えをつくりだす力(第6学年)

を育成することになりました。

 

このことは、「個人として」、第3学年では「問題を見いださせること」こと、第4学年では「根拠ある予想や仮説を発想する」こと、第5学年では「解決の方法を発想する」こと、第6学年では「より妥当な考えをつくりだす」ことが大切になるわけです。

これまでの多くの理科の授業では、個人に考えさせることもありましたが、「学級として」問題を見いだし、予想し、計画を考え、考察していました。(これまで知識を習得しているかどうかで評価することが多かったため、学習過程で考えるのは個人でも学級でもどちらでも良かった)

 

では、新学習指導要領になることで、小学校理科で子どものノートはどのように変えなければならないのでしょうか?

写真を見ていただくと、まず「個人の考えの過程」を書いていることがわかります。途中の板書を写すこともありませんし、友だちの考えも大々的に書くこともありません(もちろん、参考になるものがあればメモとして記録することは大いに結構)。次に、問題や予想、その先の部分においても「自分で」考えて書いています。

 

各部分の書き方で、留意点をまとめておきます。

なお、本ノート見本は、4年生後半からが適しています。なぜならば、それまでの学習では、ここまで厳密に問題解決にならないことと、発達段階的に文字がそんなに書けないからです。

 

【問題】

「問題」は、あくまでも「子どもから出てくる疑問」として出てくるものです。そのため、先生が発するクエスチョンとしての「問題」ではありません。このことは、問題の語尾をみればしっかり意識しているかわかります。

例えば、問題の語尾が「~なのだろうか」「~なのかな」などは、子どもから出て疑問の形なのでマルです。一方、「~なのでしょうか」「~しよう」「~してみよう」などは、教師が子どもに言っている文章になるのでバツです。

 

【方法】

簡単な方法ならば手順と簡単な絵を描けばいいですが、複雑な絵になりそうならば、コピーしてのりで貼ってもよい。(絵を描くこと自体が目的ではないため)

 

【予想】

ここでの予想は、「日の当たり方と歯のデンプンのでき方には関係があるのだろうか」という問題に対して、自分の予想を書きます。新学習指導要領では、「根拠ある予想」とあるため、根拠も書かせましょう。

なお、予想は生活経験から予想できるならば、「予想」欄を作ってもいいですが、水溶液の性質で「塩酸は金属を溶かすのか」のような問題では、経験がないため予想のしようがない(勘で答えるしかないのです)場合は、「予想」欄は作りません。

この欄は2つ要素に分かれており、最初は「自分の予想」。問題に正対した形で示したい。後半は「根拠」になります。

 

【仮説】

仮説は、実験方法を決めた後に、「自分の予想通りならば、この検証実験をしたら、どういう結果になりそうか」逆に言うと、「この実験でどういう結果になったら、自分の予想が正しいと言えるのか」と、実験前にあらかじめ想定し、実験結果の見通しをもつものです。

ノート見本では、かっこで囲っていますが、これは、わざわざ毎回書く必要もないため、発表に置き換えることも可能という意味です。ただ、子どもに自分事として実験に取り組ませるならば、実験前に仮説をもたせることは効果的です。

 

【結果】

結果は、「事実そのもの」をかく欄です。結果から解釈できること(結果からわかったこと)は、考察の方に書きます。今回では、はの色が変化したかしなかったかが結果になり、色が変わったことで何が言えるかという結果の解釈は、考察に委ねます。

 

【考察】

考察は、問題に正対するように、結果に基づき解釈する部分です。

大きく3つの要素に分かれており、「実験方法」「実験結果」「解釈(結果からわかること)」この要素があれば、文章の順や言い回しが少々異なっていても問題ありません。

結構文章が長いのではないかと思われたかもしれません。また、「実験方法」や「実験結果」をわざわざ書かないといけないのかと思われるかもしれません(ノートの直前に書かれているし・・・)。でも、これらは考察に必要な要素です。考察だけで意味がわからないといけませんし、初めてこの部分だけを読んだ人でも意味がわからないといけないからです。

全国学力・学習状況調査でも、考察の書き方について言及しています。「事実」と「解釈」を書くようにとあります。ここでは、方法と結果が「事実」、解釈が「解釈」にあたります。

 

【結論】

結論は、問題に正対して書いて。問題に対する答えを書きます。

 

ノートは、見開きで使える方がよいと思います。左上に問題が来るように、一つの問題解決が終われば、ノートをめくり新しいページにしましょう。

 

*これはノートの書き方の一例です。ご意見、ご感想、よい事例があれば教えてください。

 

 

 

 

 

 

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